マウスウォッシュ(洗口液)の洗浄効果で歯周病はどの程度予防できるのか?

マウスウォッシュ(洗口液)は口内の汚れをすすぎ落し、口臭を抑えて口内をさわやかにします。
このマウスウォッシュは一見すると歯周病などにも効果があるようなイメージを持たれますが、実際のところはどうなのでしょうか?
今回はマウスウォッシュの歯周病予防効果についてご説明いたします。

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■歯周病とはどういう病気?

マウスウォッシュの歯周病予防効果をご説明する前に、歯周病について軽く触れておきます。
歯周病は歯周病菌と呼ばれる細菌が歯の周りで繁殖することで起こる感染症で、歯のみならず歯の根元の顎の骨まで侵してしまいますので、やがて歯が抜けてしまいます。
歯周病は加齢に伴い罹患のリスクが向上しますので、ご年配の方の歯が少ないのは、歯周病が原因である場合が多いです。

歯周病はあまり自覚症状もなく進行していきますので、歯がぐらついて硬いものが噛みにくくなったなどで気づいたころには歯が抜ける一歩手前となってしまっている場合があります。
この状態では、重度の症状ですので、歯の根元には膿が溜まっており歯槽膿漏の状態であることが予想されます。
歯周病は歯と歯茎の間を歯の根元方向に向けて進んでいくのです。

また、歯の表面にいる細菌は、バイオフィルムという強固な膜を形成して自分たちを守っているので、たとえ歯垢ごと細菌を除去してもバイオフィルムに残っている細菌は取り除くのが難しいために細菌は繁殖し続けます。

■マウスウォッシュ(洗口液)の効果とはどういうもの?

マウスウォッシュには一応殺菌作用のある薬品が入っていますので、殺菌は期待できます。
ただし、濃度が低いために殺菌されているのかされていないのか微妙なラインとなっています。

歯周病は、歯と歯茎の間(=歯周ポケット)で繁殖しますので、この部分にマウスウォッシュが入らなければ歯周病への効果は期待できません。

また、バイオフィルムを取り除けたら非常に高い歯周病予防効果が期待できますが、マウスウォッシュにバイオフィルムを取り除く効果はありません。

従って、細菌を直接殺菌して歯周病予防をしてしまうという効果はあまり期待できません。

しかし、歯周病菌は歯の周囲で食べかすを餌にしてプラークを作り繁殖しますので、このプラークを落とせれば歯周病には効果的があると考えられます。
プラーク自体は水でうがいをしてもほぼ落ちません。
確実に落とすためにはブラシで物理的に掻き出すことです。
このため、歯ブラシによるブラッシングが歯周病予防に最も効果があることになります。

ではマウスウォッシュはというと、一応水よりも汚れを取り除く効果はありますので、多少の効果は期待してもいいのではないでしょうか。

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■歯周病予防や治療で大切なことはここです!

歯周病は市販の薬などで治療しようとはせずに、歯科医院で治療すべき病気です。
歯周病予防には歯垢をしっかり取り除くためのブラッシングと、歯科医院でバイオフィルムを取り除くための洗浄であるPMTCと、歯周病菌が歯垢を経て硬化した歯石の除去こそが大事です。
歯周病の治療には歯周内科と言い、繁殖している菌をターゲットにした抗生物質の服用などが効果的です。

■まとめ

歯周病は知れば知るほど本当に怖い病気です。
脳梗塞や心筋梗塞、肺炎や早期低体重出産など様々なリスクを引き起こしてしまうことがわかっています。
歯周病は歯医者で定期的にケアし続けることが重要ですので、歯周病対策として歯科医院の定期検診を受診することが大事です。

マウスウォッシュは、お口をすっきりさせる効果は期待できても、歯周病予防や歯周病治療の効果は使用しないよりもいくらかまし、という程度であると考えられます。
歯周病を予防するには、やはり食後の歯磨きを心がけましょう。

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