歯磨きの研磨剤は危険or安全?本当のところどうなの?

歯磨き粉の中には「研磨剤」が入っているもの、入っていないものがあります。
歯にあまりよくない、という話もよく聞きますが、磨いたあと歯がツルツルになるので愛用している人も多いのでは?
研磨剤は、本当に歯に悪影響を与えてしまうのでしょうか。

<関連広告>[薬用マスティック&アロマ」が口臭・歯周病対策になる訳は?

■歯は、どのくらいの硬度なのか?

歯の表面はエナメル質で覆われており、中は象牙質です。
ダイヤモンドの硬度を10とすると、エナメル質は硬度6、象牙質は硬度5くらいだと言われています。
つまり、エナメル質を傷つけない程度の硬度の研磨剤なら、とりあえずは安心というわけです。

■研磨剤の種類

研磨とは、文字通り「表面の凹凸を削り、滑らかにすること」です。
歯磨き粉に含まれる成分により違いが出てきますが、成分によっては少しずつ歯を削ってしまう恐れがあることから、研磨剤の入っていない歯磨き粉を使うほうが良いと言われています。
以下にあげるのは、歯磨き粉に含まれる主な研磨剤の成分です。

  • シリカ
  • 水酸化アルミニウム
  • リン酸水素カルシウム
  • ケイ酸
  • 重質炭酸カルシウム

歯磨き粉のパッケージに記載されている成分表を見てください。
例えば「炭酸カルシウム」は硬度3であり、エナメル質よりも硬度が低いため、この成分が含まれる歯磨き粉を使っても歯に大きな影響は与えないでしょう。
先に述べた硬度から考えて、硬度5以下のものならそれほど歯が削られる心配はないように思えます。

しかし、シリカやケイ酸は硬度7とエナメル質より硬いため、歯のエナメル質を傷つけてしまう恐れがあります。
そのまま使い続けると歯の表面が少しずつ削られていき、象牙質がむき出しになってしまい、知覚過敏を起こしかねません。

また、歯周病の人は歯ぐきが腫れていたり炎症を起こして出血しやすくなっているため、粒子の細かい研磨剤入りのものを使うと、症状が悪化する恐れがあります。

研磨剤入りの歯磨き粉にホワイトニング効果を期待する声もありますが、歯を白くするなら歯科医院で定期的にクリーニングやPMTCを行うか、歯科医院が行なうホワイトニングのほうが安心で、効果があります。

ただし、研磨剤入りの歯磨き粉が全て問題がある、と一概には言えないのです。

<関連広告>なたまめ柿渋歯磨き

■歯の表面を修復してくれる研磨剤もある!?

研磨剤入りでも、傷ついた歯の修復をしてくれる成分があります。
それが「ハイドロキシアパタイト」と呼ばれるものです。
ハイドロキシアパタイトは、歯や骨を形成する成分であり、主な効果は、歯の汚れを落とし、徐々に白くしてくれることと、歯の再石灰化を促して歯の表面を修復し、虫歯を予防してくれることです。

■研磨剤不使用のものは歯に優しい

研磨剤を使っていない歯磨き粉は、歯が削れる心配がありません。
特に乳歯や生えたばかりの永久歯は成人の歯に比べて強くないため、研磨剤入りのものを使うと簡単に傷がついてしまう恐れがあります。
子供には研磨剤不使用、フッ素入りのものを使うことが望ましいと言えるでしょう。

もちろん、研磨剤不使用の子供用は磨き粉を大人が使っても問題はありません。
歯肉炎や歯周病で歯ぐきの状態があまり良くない人は、研磨剤不使用のものを使うようにしてください。
歯科専売の歯磨き粉は研磨剤不使用のものがほとんどのため、少し値段は高めですが、歯に優しく安心して使うことができます。

なお、これは研磨剤ではなく発泡剤の話ですが、歯磨き粉の成分で「ラウリル硫酸ナトリウム」が含まれているものがあります。
これは発がん性の危険があると言われているため、この成分を含んでいる歯磨き粉はできれば使わないほうが良いでしょう。

<関連広告>日本初!虫歯菌除去用成分『BLIS M18』配合
子供用歯磨き粉【ブリアン】

■まとめ

このように、研磨剤の成分もいくつかあります。
研磨剤入りのものは歯磨きの後、ツルツルとして「磨いた感じ」がしますが、成分によって歯を削り取ってしまうものもあるため、やはり研磨剤不使用のもののほうが歯に優しいと言えます。
大切なことは、ブラッシングが正しくできているかどうかということです。
歯科医院では、歯科衛生士がブラッシング指導を行ってくれるので、正しい歯磨きのやり方を教えてもらうとよいでしょう。

極端な話、「ブラッシングがキチンと出来ていれば、歯磨き粉はつけなくてもよい」とも言われています。
ただ、これではスッキリとした爽快感が得られないと思われますが・・・。
歯ブラシだけでなくデンタルフロス、歯間ブラシ、ワンタフトなど併用し、しっかりと汚れを落とすことが健やかな歯をつくる第一歩と言えます。

<関連記事>歯周病予防・口臭予防の薬用マスティック&アロマの効果は?口コミ・評判は?

トップへ戻る