入れ歯やインプラントにすると、美味しさを感じられなくなるってホント?

「入れ歯にしたら、以前のように美味しさを感じられなくなってきた」という話を聞いたことはありませんか?
では、なぜ入れ歯にすると、美味しさを感じにくくなるのでしょう?
今回は、私たちが「美味しい」と感じるメカニズムや、入れ歯やインプラントにすることによる「美味しさ」への影響について探ってみました。

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■味だけで、美味しさが決まるわけではない!?

美味しさは舌で感じるものと思われがちですが、実際には、さなざまな感覚を総動員してはじめて、「美味しい」と感じることができます。

・視覚(目)…色、形状、透明度、輝き、盛りつけ、演出 等
・聴覚(耳)…咀嚼音、まわりの雰囲気、BGM 等
・嗅覚(鼻)…香り
・味覚(舌)…味(甘味・塩味・酸味・苦味・旨味、辛み、渋み、えぐみ、コク)
・触覚(食感)…温度、テクスチャー(口あたり、舌触り、喉ごし、噛み応え、喉ごしなど)

たとえば、ステーキをミキサーでドロドロの流動食にしてしまったらどうでしょう?
味が同じでも、歯ごたえ、噛みごたえを味わえないと、美味しいとは感じられませんよね。

では、なぜ入れ歯だと美味しさを感じにくいのでしょう?
入れ歯と自分の歯とでは、何が違うのでしょうか?

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■食感を感じるセンサーは、2つある。

食感を感じる主なセンサーは2つです。
ひとつは、口の中の粘膜。
食べ物が舌や歯茎、口腔内壁などの粘膜に触れることで、私たちはその食べ物の温度やなめらかさ、みずみずしさなどを感じることができます。

もうひとつのセンサーは、歯の根(歯髄)と骨の間のクッション剤のような役割を果たしている「歯根膜」。
噛むことによって歯に加わった力は、この歯根膜を介して骨へ、さらに筋肉へと伝わり、食べ物の大きさ、固さ、弾力などを感じることができます。

この2つのセンサーはとても繊細かつ高性能で、2つのセンサーからの情報が合わさると、とても微妙な食感の違いまで感じることができます。
ところが、虫歯や歯周病などで歯を失ってしまうと、歯だけでなく歯根膜のセンサーまで失ってしまいます。

入れ歯にすると美味しさを感じにくくなると言われるのは、そのため。
たとえ、自分の口にピッタリ合った入れ歯でも、歯根膜がないため、微妙な食感の違いを感じにくくなってしまうのです。

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■インプラントも美味しさを感じにくい?

では、インプラントの場合はどうでしょう?

インプラントは人工歯の土台を顎の骨に埋め込むので、入れ歯に比べれば噛みごたえなどの食感を感じやすいといえます。
しかし、歯根膜のセンサーがないという点では入れ歯と同じですから、微妙な食感の違いを感じるのは難しいと言わざるをえないでしょう。

また、歯根膜のセンサーがあれば、やわらかいものを食べるときは小さめの力で噛み、固いものを食べるときはやや強い力で噛むというように、噛む力を微調整できるのですが、インプラントはそこまで微妙な調整をすることができず、つい強過ぎる力で噛んでしまう可能性があります。

さらに、歯根膜には食感センサーとしての役割のほかに、歯と骨のクッション剤の役割も果たしているのですが、インプラントにはクッション剤がないので、骨にダイレクトに力が伝わり、インプラントをした部分の骨がダメージを受けやすくなります。
そのため、長期にわたって大きな力で噛みすぎると、歯の根っこの部分から折れてしまう可能性もあります。

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■まとめ

インプラントは天然歯、義歯に続く「第3の歯」と呼ばれます。
食べ物を噛むときに入れ歯のようなガタつきがなく、自分の歯で噛むのと同じように食べ物を噛むことができますが、やはり、自分の歯と比べると、美味しさを感じる感度は落ちると言わざるをえないでしょう。

そしてもうひとつ、インプラントにすると、人工歯と歯茎の間に歯周ポケットができやすく、歯周病になりやすいというデメリットもあります。

食事の美味しさを存分に味わうためにも、健康を維持するためにも、やはり1本でも多く自分の歯を維持するように努力したいものです。

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