虫歯がなくても歯が痛む!?「上顎洞炎」とは?

虫歯はないのに歯が痛むことは、珍しくありません。
さまざまな原因が考えられますが、もし、鼻づまりや頭痛、目の奧の違和感などを感じるなら、「上顎洞炎」かもしれません。
その症状や原因についてご紹介しましょう。

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■上顎洞炎による歯の痛みとは?

鼻の周囲には、4つの空洞=副鼻腔があります。
その1つである上顎洞という空洞は頬の奥にあり、ここに炎症が起きることで、虫歯と勘違いするような痛みを感じることがあります。

上顎洞は、上の歯の根元に近いため、副鼻腔炎の一種である上顎洞炎になると、歯そのものの痛みと思いがちです。
では上顎洞炎になると、どのような歯の痛みが出るのでしょうか。

・何もしなくても歯がズキズキと痛む
上顎洞に炎症が起きて膿が溜まると、根の先や神経が圧迫され、上の歯に強い痛みを感じます。
この痛みが上顎洞炎と気付かず、虫歯だと勘違いしてしまうことが多くあるようです。

・噛むと歯に痛みを感じる
副鼻腔炎により上顎洞に炎症が起きると、歯の周りにある歯根膜というところにも炎症が起きます。
そのため噛んだときに何となく痛みを覚えます。
虫歯になると、噛むと痛いことから「虫歯かも」と感じるではないかと思われます。

・歯が何となく浮いたような感じがする
副鼻腔炎になると炎症とともに圧迫感を覚え、それが原因で歯が何となく浮いたような感覚を覚えることがあります。

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■上顎洞炎と虫歯は、見分けがつきにくい

上顎洞炎と虫歯との違いはなかなかわかりにくいものです。
「歯が痛い=虫歯ではないか」と思い込むのはむしろ当然でしょう。
上顎洞炎などという言葉は一般的にはそれほど知られておらず、歯が痛い原因がまさか副鼻腔にあるとは思わないでしょう。

上顎洞に炎症が起きると、上の歯全体が痛いように感じます。
虫歯は1本の歯が虫歯菌により溶かされて痛みを覚えますが、上顎洞炎になると、炎症の範囲が空洞全体におきることが多いため、何本かの歯が痛いように感じるのです。
上顎洞炎かどうかは、レントゲンやCT撮影により判別がつきます。
症状が悪化すると、膿が混じった鼻水が喉へ流れてくることで、口臭がきつくなることもあります。

■上顎洞炎の原因は?

上顎洞炎になる原因の8割は、鼻の疾患で起こります。
例えば風邪を引いたときや花粉症で鼻水や鼻づまりが続くときなど、鼻に症状が出て炎症が起きると副鼻腔炎になりやすいため、上顎洞炎を引き起こしやすい状態になります。
副鼻腔炎そのものは、左右の鼻両方に起きますが、上顎洞炎は、左右どちらかにのみ症状が出ることが多いと言われています。

副鼻腔炎は慢性と急性のものがあります。
急性のものは風邪などによるもの、慢性のものはアレルギーや、花粉によるものなどがあります。
そのため風邪や花粉症のシーズンになると副鼻腔炎を引き起こし、上顎洞に炎症が起きると歯の痛みを感じる人も増加してしまいます。

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■上顎洞炎の治療法

上顎洞炎と診断された場合、抗生物質を投与し、副鼻腔の炎症を鎮めます。
それでも経過が思わしくない場合は、膿を出して洗浄を行います。
最悪の場合、手術を行うこともあります。

■虫歯でないのに歯が痛むときは、早めに受診を

このように、虫歯が原因ではないのに歯が痛むときは、上顎洞炎の可能性があります。
早めに耳鼻咽喉科、または歯科を受診し、原因を取り除くようにしてください。
なお、虫歯や歯周病が原因で上顎洞に炎症が起きる「歯性上顎洞炎」の場合は歯科を受診し、原因となっている虫歯や歯周病の治療を行う必要があります。

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