全体矯正より短期間でお得?「部分矯正」のメリット・デメリット

歯並びの乱れの中でも、特に前歯は目立つ部分のため、歯列矯正を考える方も多いでしょう。
しかし全体に矯正装置を付けるのはちょっと・・・と思う方のために、部分的に矯正装置を付けて歯並びを整える部分矯正という治療方法があります。
部分矯正は、全体矯正に比べてどのような違いがあるのでしょう?
治療期間も含めたメリット、デメリットをご紹介します。

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■1.部分矯正と全体的な矯正の違いとは

最も一般的な矯正方法は、歯全体にブラケットと呼ばれるボタンとワイヤーを装着して、歯を少しずつ動かしながら歯並びを調えていく治療です。
これに対し、部分矯正は、名前のとおり部分的な歯並びを治すことを目的とした矯正治療で、治したい歯の部分に矯正装置を付けて治療します。
特に前歯だけに歯並びの悩みを持つ方に有効な矯正治療法と言えます。
治療期間も全体矯正と比べると短く済むことが多く、気になる前歯だけをできるだけ短い期間で治したいとお考えの方は、部分矯正を得意としている歯科医院で相談すると良いでしょう。

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■2.部分矯正のメリット

次に部分矯正のメリットについて、具体的にご説明します。

・治療期間が短い
上で触れたように、部分矯正は全体矯正と比べると、短期間で気になる部分の歯並びを整えることが可能です。
歯全体に矯正装置を付ける一般的な矯正治療の場合、歯を少しずつ動かしながら歯並びと噛み合わせを整えていきます。
治療期間は2~3年はかかると考えて良いでしょう。
部分矯正は全体的な歯並びと噛み合わせというよりは、気になる歯のみを動かして歯並びを整えます。
全体を動かすわけではない分、治療期間が短くて済みます。
気になる部分は治したいが矯正装置を装着することが苦痛と感じる方にとって、有効な治療法だと言えます。

・歯が動く痛みを抑えることができる
歯列矯正は装置を使って歯を動かすため、どうしても歯が動く痛みを伴います。
全体的に矯正装置をつけた場合と比較し、部分矯正は装置を付けた歯のみを動かすため、痛みの範囲が少なくなります。
矯正治療の第一関門は、この歯の動く痛みとも言えるため、部分矯正は痛みが少ない分ストレスは少ないでしょう。

・費用を抑えることができる
全体矯正に比べ、部分的に矯正装置を付けること、そして治療期間が短い分、治療費を抑えることができます。
矯正治療中は初診料や最診療に加えて調整料などが必要となり、期間が長くなるとそれに比例して治療費もかかってきます。
その点部分矯正は治療期間が短いことがほとんどのため、全体的な矯正に比べると費用が安くなるということになります。

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■3.部分矯正のデメリット

では部分矯正のデメリットはどのようなことでしょうか。

・全ての症例に対応できるわけではない
例えば前歯だけを治したいと希望しても、噛み合わせの状態などにより、部分矯正では対応できない症例があります。
特に奥歯で噛んだときに前歯に隙間ができるオープンバイトなどは部分矯正では対応できず、全体的な矯正が必要になります。
従来の矯正治療方法がほぼ全ての症例に対して対応できるのに対し、部分矯正は対応の幅が狭いことがデメリットのひとつです。

・歯を削る量が多いことがある
部分矯正の場合、歯を削って歯並びを整えることがほとんどです。
歯を削ることでエナメル質が薄くなり、内部の象牙質が影響を受けてしみるなどの症状が出ることがあります。
歯はできる限り削らないことが望ましいことから、歯を削る必要がある部分矯正を否定的に捉える歯科医師も少なくありません。

・全体的な歯並びや噛み合わせに問題が出る場合がある
気になる部分の歯並びを整えることができる部分矯正ですが、全体的な歯並びは、一般的な矯正治療に比べて見劣りがする場合があります。
また、肝心の噛み合わせがきちんと整うかどうかは微妙なところです。
気になる部分が部分矯正で解消されたと思っても、噛み合わせが整っていないことで歯が押され、あとから前歯が出てきてしまったなどのトラブルが起きかねません。

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■4.部分矯正を考える場合は、慎重に

気になる部分の歯並びを治す部分矯正は費用を安く抑えることができるなどのメリットもありますが、全体的な歯並びや噛み合わせを考えると、あとあと後悔するケースも出てくることが否めません。
部分的な歯並びを治したい場合は、実績のある歯科医院で納得いくまで相談して決定することが望ましいでしょう。

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