日本のインプラント人口って、どれくらいいるの?

インプラントをする人が増えていると言われます。
では、実際のところ、日本でインプラントをしている人はどれくらいいるのでしょう?
そこで今回は、治療法を選択する際の参考になるよう、インプラントのこれまでの歴史と現況や、メリット・デメリットについてご紹介します。

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■インプラント治療の歴史

インプラントとは、体内に埋め込む医療機器や材料の総称です。
心臓のペースメーカー、人工関節、美容成形の目的で体内に埋め込むシリコン材料等も、インプラントです。
私たちが一般的にインプラントと読んでいるのは、デンタルインプラントのこと。(以下、インプラントと呼びます)
失った歯の代わりに顎の骨に人工の歯根を埋め込み、その上に人工歯を固定する治療法を指します。
入れ歯やブリッジに比べ、機能面や噛み心地、見た目が天然歯に近く、メリットが多い治療法です。

さてインプラントの歴史は古く、中南米では紀元7世紀頃の人骨の下あごに貝で作られたインプラントが、ヨーロッパでは紀元3世紀頃の人骨の上あごに鉄製のインプラントが発見されています。
最初のインプラントは貝殻だったんですね。
その後、金やエメラルド、サファイア、アルミニウムなど様々な素材を埋め込んだ治療が行われましたが、いずれも長期的に噛めるものではありませんでした。

現在のインプラントはチタンが一般的ですが、チタンと骨の相性の良さは、偶然発見されました。
1952年、スウェーデンのペル・イングヴァール・ブローネマルク教授(1929年~)が微細血流の研究のため、ウサギの骨にチタン製器具を埋め込んで実験を行っていました。
研究終了後に埋め込んだ器具を取ろうとしたところ、チタンが骨としっかりと結合し、取り出すことができませんでした。
これにヒントを得て、1960年代からチタンを使用した本格的なインプラント治療が行われるようになったというわけです。

1980年代にはチタンによるインプラント治療が世界的に広まり、日本でも普及し始めました。
しかし、日本のインプラント治療はスウェーデンや米国より10年遅れていると言われています。
1980年代は、まだ高いインプラント技術を持つ歯科医師が少なかったこと、導入する医師が少なかったことなどがその原因のひとつと言われています。

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■インプラントを入れている日本人は、50人中1〜2人

では、実際にインプラント治療をしている人は、どれくらいいるのでしょう?
歯を失った人のうち、インプラント治療をしているのは、全世界で0.1%。
インプラントが保険適応となっているスウェーデンでさえ約8%。
厚生労働省の調査(平成28年歯科疾患実態調査)によれば、100人中2〜3人程度。
60代のインプラント率が一番高いのですが、それでも4.6%程度です。

日本の歯科医院のうち、インプラント治療を行っているのは1割ちょっとと言われています。
また、インプラント治療は1本35万前後と高額なので、これも普及率低迷の大きな要因のひとつといわれています。

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■必ずしもインプラントがベストな選択とは言えないけれど。。。

歯を失ってしまった場合、それを補う方法は、主に医科の3つ。
・インプラント
・ブリッジ
・入れ歯(義歯)

では、この中でインプラントを選択するメリットはどのようなものでしょう?
まず、よく噛めるということ。
ブリッジや入れ歯の場合、「他の歯の噛む力」に頼ることになるので、他の歯の寿命を縮めてしまいます。
ところが、インプラントは顎の骨としっかり結合しているので、自分の歯とほぼ同様に噛むことができます。
他の歯を1本でも多く残したければ、インプラントを選ぶのが理想的なのです。

また、硬いものも食べられるので健康にいいというだけでなく、自歯ほどではありませんが、咀嚼による脳への刺激も得られます。

一方、デメリットは、保険適用とならないため高額になるということ。
また、重度の腎臓病、糖尿病、歯周病の人や、顎の骨が弱い人(骨粗鬆症)、手術や長期間の治療に耐えうる体力のない高齢者の人、噛み合わせの悪い人などは、インプラント治療ができない場合があります。

一般的に、歯を失うことが増える高齢者ほど、インプラントが必要となるはずなのですが、その一方で、健康な高齢者でないと、インプラントができないのも事実です。

また、インプラントは科学的に確立された、素晴らしい治療法ですが、いまだにさまざまなトラブルが報告されているのも事実です。
その多くは、歯科医師の診断力、技術力による問題です。
そういう意味では、信頼できる歯医者さんを探すことが、安心・安全なインプラント治療を行う上でもっとも重要な条件といっても過言ではないでしょう。

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■まとめ

さあ、いかがですか?
徐々に増えているとはいえ、現時点では、インプラント治療経験者は入れ歯やブリッジ等に比べるとごく少数派です。
しかし、1本でも多くの歯を残したい人、いくつになってもよく噛んで健康を維持したい人にとっては、インプラントが気になる選択肢のひとつであることにかわりはありません。
インプラントは、素材や技術力も進化し続けています。
研究熱心で信頼できる歯医者さんを探すことから始めてみてはいかがでしょうか?

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