歯に原因がないのに歯が痛い「非病原性歯痛」を知ってますか?

歯の痛みは一刻も早く取り除いてしまいたいですよね。
ところが、歯に問題がなくても痛みを感じることがあります。
これを、「非病原性歯痛」といいます。
その原因や対策をご紹介しましょう。

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■意外とよくある「非病原性歯痛」

歯が原因となる歯痛は、「歯原性歯痛」と呼ばれます。
これは、歯の中の神経(歯髄)や歯の周りの歯を支える組織(歯周組織)が原因となる痛みで、歯科治療によってのみ治まる痛みです。
ところが、どこも悪くないのに歯がズキズキ痛むこともあります。
これが「非歯原性歯痛」です。

その原因は主に以下の8つです。
1.筋・筋膜性歯痛
2.神経障害性歯痛
3.神経血管性歯痛
4.上顎洞性歯痛
5.心臓性歯痛
6.精神疾患または心理社会的要因による歯痛
7.特発性歯痛(非定型歯痛を含む)
8.その他さまざまな疾患により生じる歯痛

これらの「非歯原性歯痛」は歯科医なら誰でも知っているはずの疾患なのに、正しく診断されず、普通の歯原性歯痛と診断されて歯科治療が行われてしまうこともしばしばあります。
ところが、歯に原因がないので、いくら治療をしても痛みは消えません。
そのため、さらに治療を続けることになってしまうのですが、必要がないのに歯を削ったり、神経を取ったり、抜歯してしまうと、もう元には戻せません。
そこで、どのようなケースがあるのか、知っておきましょう。

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■一番多いのは、筋・筋膜性歯痛

8つの「非歯原性歯痛」の中でも、約半数を占めるのが「筋・筋膜性歯痛」です。
たとえば、肩こりがひどいと頭が痛くなったり、歯が痛くなることってありますよね。
頬やこめかみ、首などに疼痛があると、離れた場所にある歯や歯茎に関連痛として痛みを感じることがあります。
要するに、筋肉痛からくる歯痛です。

この場合、もっとも痛みを生じやすいのは上下の奥歯で、鈍い痛みの場合が多く、1日中痛む人もいれば、痛みが治まったりまた出たりを繰り返す人もいます。

このような場合、筋肉中に「トリガーポイント」と呼ばれるしこりのようなものがあり、そこを指で押すだけで、激しい痛みが生じます。

トリガーポイントは、顎を動かす筋肉を酷使した結果起こる症状のため、ストレッチなどで筋肉をゆるめることで、100%解消されます。
「筋・筋膜性歯痛」が疑われる場合は、自身でストレッチなどをするか、専門家に相談しましょう。

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■原因によって受診すべき科が異なります。

「非歯原性歯痛」は、その種類によって診療すべき科が異なります。

1.筋・筋膜性歯痛
まず歯科で受診し、本当に原因が歯にないか確認しましょう。実際には歯や歯茎に原因があったり、上顎洞炎の可能性もあります。

2.神経障害性歯痛
末梢から中枢に至る神経の何処かに障害が生じて感じる痛みです。 いわゆる神経痛と呼ばれるもので、瞬間的に刺されたような激痛が起こる「発作性神経痛」と、じりじりと焼けつくような痛みが、24時間続く「持続性神経痛」があります。
ペインクリニックなどを受診しましょう。

3.神経血管性歯痛
偏頭痛などの症状のひとつで歯痛が生じることがあります。脳神経外科の疼痛外来などを受診しましょう。

4.上顎洞性歯痛
副鼻腔のひとつである上顎洞の疾患で歯痛を生じることがあります。耳鼻咽喉科などを受診しましょう。

5.心臓性歯痛
狭心症や心筋梗塞に関連した歯痛です。特に運動などによって歯痛が生じるなど、運動と深い関係があります。疑われる場合は、内科、循環器内科などを受診しましょう。

6.精神疾患または心理社会的要因による歯痛
精神疾患による身体化障害や疼痛性障害で歯痛が生じることがあります。その場合は心療内科、精神科の受診が必要になります。

7.特発性歯痛(非定型歯痛を含む)あるいは
8.その他さまざまな疾患により生じる歯痛
明らかな原疾患がはっきりしない歯痛があります。まさに、原因不明の痛みで、時間の経過によって症状が変化して内容が明らかになっていく場合もあります。

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■まとめ

近年、非歯原性歯痛の領域は「口腔顔面痛」としてまとめられ、診断や治療の指針となるものが報告されています。
しかしいまだに不明な部分も多く、今後の専門家による研究の進展が望まれています。
さまざまな症状の中から、真の原因を探り当てることは、専門家でも容易ではありません。
特に痛みという症状は、人によって感じ方や表現方法に個人差があります。
そのため、痛みに対応していく患者さんの姿勢が原因究明の鍵になるといってもいいでしょう。
まずは、信頼できる歯科医・医師を探して協力して原因を探るようにしましょう。

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