重度の歯周病でも、歯を残せる!?歯周組織再生療法とは?

虫歯が進んで神経まで達してしまった場合、歯医者さんから「根の治療(根管治療)をして差し歯にしますか? それとも、抜歯してインプラントにしますか?」と聞かれる可能性があります。
あなたなら、どちらを選びますか?
そこで、両者のメリットとデメリットをご紹介します。<関連広告>[薬用マスティック&アロマ」が口臭・歯周病対策になる訳は?

■歯がグラグラになっても、骨を再生できる!?

「歯周組織再生療法」とは、歯周病で溶けてしまった歯の周りの歯槽骨や歯根膜などの歯周組織を再生させる治療のこと。
重度の歯周病でも、歯周組織再生療法により、歯を保存できる可能性が出てきました。

その治療法には、
・骨移植
・GTR法
・エムドゲイン法
・リグロス法
などがあります。

どの場合でも、歯茎を切開して、歯周ポケットの奧深くの歯石や汚れをしっかり取り除く歯周外科治療「フラップ手術」にプラスして行います。

・骨移植
フラップ手術の後、人工の骨か、別の部分から採取した自分自身の骨を、骨が溶けてなくなった部分に移植する方法です。

・GTR(ジーティーアール)法
1982年に発表された治療法です。
歯の根の表面を「メンブレン」と呼ばれる特殊な膜で覆い、膜の下にできた空間で骨が再生されるのを待つ治療法です。
100%元通りというわけにはいきませんが、歯根の露出も抑えられ、知覚過敏も起きにくく、審美的にも良好な状態に回復させることができます。

・エムドゲイン法
1998年から日本でも行われている治療法です。
フラップ手術で露出させたた歯根面に、特殊なタンパク質を主成分とする液体「エムドゲインゲル」を塗布して閉じる治療法です。
エムドゲインの主成分「エナメルマトリックスデリバティブ」は、子どもの頃、歯が生えてくる時に重要なタンパク質の一種で、半年程度で新しい骨の再生が期待できます。

・リグロス法
2016年から使用可能になった、世界初の歯周組織再生医薬品です。
一般名は、「トラフェルミン」。
遺伝子組み換えのヒト成長因子のひとつです。
血管新生のスピードが速くなるため、骨をつくる細胞に栄養をしっかり届けることができ、骨の再生が促されます。

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■誰でも骨の再生治療が可能なの?

骨が再生される量は、リドケインがトップで、エムドゲイン、GTR法と続きます。
要するに、新しい治療法ほど、骨を再生する効果が大きくなっているわけです。
しかし、お口の中の状態は人それぞれ違うため、選択できる治療法も人によって違います。
まずは専門医に相談してみましょう。

ただし、再生治療が可能なのは以下の条件を備えた人だけです。
・日頃のお手入れがしっかりできている人
・歯周病の基本的な治療ができていて、炎症などが改善されている人
・失われた骨の形が、「クサビ型(細くて長い)」である人
・定期的に健診に通える人

逆に、以下のような人は、適していません。
・喫煙をする人
・お手入れがしっかりできない人
・失われた骨の形が、平らなタイプの人
・基本的な歯周病治療が完了していない人

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■まとめ

歯周組織再生治療は、外科手術なので、2〜3日は痛む可能性があります。
また、100%元の状態に戻せるわけではありません。
再生されるのは、溶けてなくなった骨の50〜60%程度だといわれています。

歯がグラグラになってしまっても、どうしても歯を残したいという人は、一度専門医に相談してみましょう。
治療には半年以上かかる上、再生した骨も歯周病の進行とともに再び失われる可能性があるので、継続的なセルフケアが必須です。
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