歯茎が腫れたり、歯茎から血が出るとしたら、それはもう歯周病の初期段階である歯肉炎になっているサインです。
でも、歯医者さんにこまめに通うのは大変ですよね。
そこで、今注目されているのが、歯茎マッサージです。
今回は、その方法や効果についてお話ししましょう。
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■実は、歯垢を取るよりマッサージするほうが効果的!?
歯周病は、歯茎や歯を支える骨が炎症を起こす病気で、炎症が歯茎だけに起こっている状態を歯肉炎、歯を支える骨にまで炎症が広がると、歯周炎と呼ばれます。
炎症が起こる原因は、歯と歯の間、歯と歯茎の間にたまる歯垢に含まれる細菌です。
そのため、歯肉炎の段階であれば、適切なブラッシングで歯垢を除去すれば改善・治癒する可能性が高いと言われてきました。
実際、歯垢を掻き出すように歯と歯茎の間を丁寧にブラッシングすれば、1週間ほどで歯茎の出血や腫れは改善されます。
ところが、最近の研究で、ブラッシングによる歯肉炎の改善効果は、歯垢除去によるものより、歯茎マッサージによるもののほうが大きいことがわかってきました。
つまり、歯茎マッサージには、歯垢を除去する以上の効果があるというわけです。
■歯茎の新陳代謝がよくなると、出血も止まる!
歯茎の表面を覆う細胞=上皮細胞は、皮膚細胞よりずっと早いスピードで古い細胞から新しい細胞へと生まれ変わっています。
歯肉炎になると新しい細胞に生まれ変わる周期も遅くなるのですが、歯ブラシで歯茎をマッサージすると、その刺激で歯茎が活性化し、歯茎の上皮細胞がどんどん新しい細胞に生まれ変わるようになります。
すると、細菌に対する抵抗力が強くなり、歯周病菌が歯茎に侵入しにくい丈夫な歯茎になるというわけです。
歯茎が健康を取り戻すと、腫れも出血も自然に止まりますよ!
■正しい歯茎マッサージの方法とは?
やり方は簡単。
❶歯と歯茎の境目……歯ブラシの毛先を当て、小刻みにマッサージ
❷歯と歯の間…………歯ブラシの先を差し込むようにして歯間の歯茎をマッサージ。
歯ブラシの毛先が当たったところだけに効果があるので、歯ブラシは、できるだけ毛先が細くてやわらかいものを使いましょう。
マッサージ効果を得るには、1カ所につき10〜20秒ずつマッサージすること。
上下28本の歯の歯茎を全部マッサージすると10分くらいはかかるので、テレビを見ながら、お風呂に入って湯船につかりながらなど、「ながらマッサージ」をするとよいでしょう。
1回10分なんて長い!と思うかもしれませんが、歯茎マッサージは、歯磨きのたびにする必要はありません。
1日1回で十分。歯茎が腫れているときは、1日2回行うと、より効果的です。
最初は出血するかもしれませんが、それでもやめずに毎日続けましょう!
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■まとめ
初期の歯周病=歯周炎は、歯茎マッサージで改善できます。
ただし、歯周病予防には歯垢をかき出すブラッシングも欠かせません。
毎日のブラッシングに加えて行うスペシャルケアとして、1日1回は歯茎マッサージを行いましょう。
歯医者さんで歯石をとってもらってから行うと、より効果的です。