「舌は健康のバロメーター」であることはよく知られています。
鏡の前で舌を出して見たとき、綺麗なピンク色であれば大きな問題はありませんが、舌に白い「舌苔」がたまっているときは、何らかの問題が生じている場合があります。
今回は舌苔の病的要因についてご紹介します。
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■舌苔とは?
舌苔は、細胞が角質化したものに細菌や食べカスなどが付着したものです。
個人差はあるものの、舌苔が付くこと自体は珍しいことではなく、それほど気にする必要はありません。
舌の奥にはリンパ細胞が多いので、ごく薄く付着する程度なら心配はないでしょう。
ただし、舌苔は生活習慣や口腔内環境、体調などにより程度が異なってきます。
舌が真っ白になるくらい舌苔がびっちりと付着している場合、何らかの影響や病的な疾患も考えられます。
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■口臭の原因
口臭に悩む人は多いと思いますが、その原因の一つとして舌苔があげられます。
ぱっと舌を見ただけでかなり白く見えるほど舌苔がたくさん付着しているようなら、口臭がかなりきつい状態と考えられます。
歯磨きがきちんとできておらず、磨き残しがあったり、食べカスが残っていたりすると、細菌が繁殖して舌苔として付着します。
そして、この細菌がたんぱく質を分解し有毒ガスを発生させることで臭いの原因となってしまうのです。
ただし、きちんと歯磨きをしていても、舌ブラシなどを使っていても解消されない場合、もしかすると病的要因があるのかもしれません。
■病的要因が考えられるもの
病的要因としては、次のものがあります。
- 糖尿病による影響
唾液は、わたしたちの健康に対して非常に大切な役割を果たします。
唾液が正常に分泌されることで、健康を保っているといっても過言ではありません。
しかし病気が原因で唾液の分泌量が減少することがあります。
舌苔は、口の中が異常に乾燥することで過剰に付くことがあります。口の中が乾燥する症状でまず考えられることは、ドライマウスです。
ドライマウスの原因はいろいろありますが、病的なものとして挙げられるのは「糖尿病」です。
糖尿病は大量に尿が出るため、体の水分が失われてしまいます。
そして口の中が乾くという独特の症状も、糖尿病による水分不足が原因です。
口が異常に乾き、舌苔が異常に付くことで、糖尿病が発症しているかもしれないというサインになります。 - 口呼吸による影響
口の中の乾燥が原因で付着する舌苔。
口の中が乾燥する原因に、口呼吸があります。
人は鼻から呼吸をする鼻呼吸が基本ですが、最近は口をポカンと開けて呼吸する「口呼吸」がよくみられます。
口で呼吸をするために常に口が開いている状態となり、結果的に口の中が乾燥します。
口呼吸による影響は、アレルギーや免疫力の低下、虫歯や歯周病のリスクが高くなる、睡眠時無呼吸症候群など健康に害を及ぼす引き金になることがたくさんあります。
このことから虫歯や歯周病ではないのに舌苔がたくさん付いてしまうことで、無意識に口呼吸になっている可能性があります。
その他にも喫煙習慣のある人は口の中が細菌の温床となり、舌苔がたまりやすくなります。
喫煙が体に及ぼす害は高血圧をはじめとしてたくさんあるため、生活習慣の改善を心がけたほうがよいかもしれません。
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■舌苔の取りすぎに注意!
舌苔を取り除くには、ドラッグストアなどで売っている「舌ブラシ」を使用しましょう。
舌は粘膜でできているため、あまり力強く取り除いてしまうと舌が傷ついてしまいます。
普通の歯ブラシでゴシゴシと舌をこすると、舌の粘膜が傷ついて味覚に影響が及んでしまいます。
歯ブラシでこすり落とすことは厳禁です。
舌ブラシであくまでも優しく取り除くようにしてください。
また、取りすぎもかえって良くありません。
取りすぎることで舌苔が付着するペースが早くなってしまい、かえって口臭の原因になると言われているため、ほどほどにしておきましょう。
■まとめ
舌苔が付くことそのものは生理的な現象で口臭の主な原因ですが、中には思わぬ病気が隠れている場合や、病気を引き起こすかもしれないサインと考えられます。
舌苔があまりたくさん溜まることで病気に気付くこともあるため、歯磨きのときに注意して見てみましょう。