「食後20分は歯磨き禁止」は、ウソ・ホント!?

「食後すぐ歯磨きをしてはいけない」「食後20分以内は歯を磨くな」という話を聞いたことはありませんか?
これって本当なのでしょうか?
実は、食後20分説については、専門家の間でもかなり意見が分かれるところです。
そこで、食後20分は歯磨き禁止と言われる根拠について検証してみました!

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■食後20分歯磨き禁止説の根拠は、ステファンカーブ!

私たちの口の中は、通常はほぼ中性に保たれていますが、食事をするたびにガクンと酸性に傾きます。
そして、pH5.5以下になると、歯のエナメル質からリン酸やカルシウムが溶け出してきて、歯の表面がやわらかくなってしまいます。
これを、脱灰と呼びます。

ところが、唾液には口の中を中性に保とうとする働きがあります(緩衝能)。
そのため、食後しばらくすると唾液によって中和されていきます。
また、その過程で唾液の中のリン酸やカルシウムが歯に付着し、溶けた歯を修復していきます。
これを、再石灰化と呼びます。

ステファンカーブというのは、飲食後のプラークの中のpH濃度の変化を示したものです。
歯医者さんや歯科衛生士さんなら、誰でも知っているグラフです。
このステファンカーブによれば、pH濃度が中性になり、再石灰化が始まるまでに約20分以上かかります。
そこで、「食後20分以内はまだ歯が柔らかい状態だ→この状態で歯磨きをすると、歯が削れてしまう→食後20分間は歯を磨かないようにしよう」と言われるようになったわけです。

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■ステファンカーブが示しているのは、歯垢のpH濃度に過ぎない!

では、なぜ、専門家の間で意見が分かれているのでしょう?
実は、ステファンカーブが示しているのは、あくまでも、「歯垢の中のpH濃度の変化」にすぎません。
つまり、お口の中のpH濃度とは別ものです。
むしろ、唾液の緩衝能(中和する力)や再石灰化の作用は、プラークがないほうがより効率的に進みます。

また、すでに虫歯が進行しつつある人が、甘いお菓子の食べカスを食後20分間も歯にくっつけたままでいるほうが、よほど心配です。
そういう人は、食後すぐに歯を磨いたり、フロスをしたりして、食べカスを取り除くべきでしょう。
実際、食後すぐに歯磨きをするよう推奨する歯医者さんは多いのです。

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■唾液がしっかり出ていることが大切!

唾液がしっかり出ていれば、そんなに簡単に歯が溶けてしまったり、虫歯になったりすることはありません。
一番いけないのは、食後もダラダラと間食を食べたりして、口の中が酸性になっている状態(脱灰)が続くことです。
ステファンカーブに学ぶべきことは、「脱灰と再石灰化をリズミカルに繰り返されるようにしよう」「脱灰の時間をできるだけ短くしよう」ということであって、20分間は歯磨きを控えようということではありません。

食後は、うがいをしたり、軽く歯磨きしたりして、さっと歯垢を落とすようにしましょう。
また、プラークは、24時間経過すると落ちにくくなります。
そこで、1日1回唾液の分泌量が減少する夜寝る前だけは、時間をかけてしっかり歯磨きやフロスで歯垢を落とすようにしましょう。
そして、虫歯がある人は、一刻も早く歯医者さんできちんと治療をしましょう。

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