みなさん、「摂食嚥下障害」という言葉をご存知ですか?
「摂食嚥下障害」というのは、「食べる」「飲み込む」機能の障害の事をいいます。
私たちは、ふだん何気なく食べたり飲み込んだりしていますよね。
しかし実際には、食べ物を口に含んで「食べ物だ」と認識し、噛んだりすり潰したりしてごっくんと飲み込み、喉や食道をスムーズに通過させることで、胃に食べ物や飲み物を届けています。
この一連の作業のどこかに問題が生じると、たちまちうまく食べることができなくなります。
脳梗塞などの脳血管障害が原因で発症するケースが多いのですが、決して「自分には関係がないな」と思ってはいけません。
実は、65歳以上のほとんどの人が何かしら嚥下障害を抱えているといわれています。
その原因は、誰にでも訪れる「老化」。
超高齢社会に突入した日本では、摂食嚥下障害や予備軍が急増しており、誰にとっても決して他人事ではありません。
今回は若いうちから対策しておくために、「摂食嚥下障害の予防方法」についてご紹介します。
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■あなたのおじいさん、おばあさんは大丈夫?
あなたのおじいさんやおばあさんは、お薬を飲む時に、えいっと頭を上に振って飲んでいませんか?
若い人であれば、何粒か一度にゴクンと簡単に飲み込むことが出来ますが、高齢者は嚥下機能が低下しているために、飲み込みにくく、勢いをつけたり、一粒ずつ分けて飲まないと飲みにくいと感じてしまう方が多くいらっしゃいます。
また、食事中にムセたり、咳こんだり、噛まなくても良い柔らかいものを好んだり、実はこれも嚥下障害の症状のひとつです。
■なぜ起こる?
「食べる」「飲み込む」という動作は、実はたくさんの筋肉が連動することでスムーズに行われています。
首の筋肉、肩の筋肉、喉の筋肉、舌の筋肉、唇の筋肉、唇の周りの筋肉、頬の筋肉、顎の筋肉。
これらの筋肉が加齢により低下することが、摂食嚥下障害、特に嚥下障害の原因の一つといわれています。
そうならないために、若いうちからこれらの筋肉を日常に鍛えておきましょう。
ここで毎日できる簡単なトレーニングを2つご紹介します。
1. 喉の筋肉のトレーニング
舌をべーっと前に出し、上下の前歯で軽く噛みます。
そのままの状態で唾をゴクンと飲み込んでください。
少し辛いなという所まで、舌を前に出して行いましょう。のどの筋肉が使われているのが感じられませんか?
これを1日6回から8回ほど繰り返し、1日3セット行いましょう。
2. 唇の周りの筋力トレーニング
上下の唇でお箸を加えてください。
その状態で、頭を動かさずに「あ・い・う・え・お」と文字を書くように唇を動かしてみましょう。
この時、前歯では噛まずに、唇の力だけで行うのがポイントです。
慣れたら、菜箸など長いものや少し重みのあるものに、変えたり、文字を難しいものにしてみたり是非アレンジしてみて下さい。
このトレーニングは、法令線のしわのばしにも効果がありますので、女性の方は得にお勧めです。
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■まとめ
将来、好きなものをおいしく食べて健康で元気でいるために、ぜひこのトレーニングを実践してみてください。
どちらもとても簡単ですよ。
「食べる」ことは、生きること。
栄養をとって命を維持するために重要なだけでなく、美味しいと感じながら食べることは、生きる喜びにつながります。
せっかく長生きしても、食べる楽しみを失ってしまってはつまりませんよね。
この機能をいつまでも使えるように、若いうちから簡単なトレーニングで予防しましょう。
そして、あなたの大切なお父さんお母さん、おじいさん、おばあさんにもぜひ教えてあげてくださいね。