削らない・抜かないレーザー治療とは?

歯科医院が苦手な人が、その理由としてよくあげるのが「キーンという、歯を削る音」です。
痛みを伴うと、余計に苦手意識が高まってしまいますよね。
虫歯治療をはじめとする歯科治療では昔から「削る治療」が一般的ですが、最新の治療方法である「レーザー治療」が注目を集めています。
削らない、抜かないという特徴があるレーザー治療とはいったいどのようなものでしょうか。
メリットとデメリットをご紹介しましょう。

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■痛みをほとんど伴わないレーザー治療

歯科医院におけるレーザー治療では、歯や歯ぐき、唇などの口腔内粘膜に対してある一定の周波数のレーザーを患部に照射します。

レーザーの種類や、治療用のチップは、症状や患部に合わせて歯科医の判断で使い分けられます。
たとえば、内炎など少し範囲が広い場合にはレーザー用チップの先端が太いもの、歯周内組織に対してなどピンポイントに使う場合は、チップの先端が細いものが選ばれることが多いようです。

レーザーを照射した際に、少しピリっとした軽い痛みを感じることがありますが、歯を削るときのような鋭い痛みではありません。
いずれにしても、痛みや不快感を感じることはほとんどないため、患者にとって精神的負担が軽減できる治療法と言えます。

■初期の虫歯、口内炎、高度歯周病治療、審美的な治療に使われる

レーザー治療は歯茎や粘膜を切開することがないため、痛みをほぼ伴いません。
この歯科用レーザーを用いて行える治療は、初期の虫歯、口内炎、そしてほとんどが保険外になりますが、歯周病治療、黒ずんだ歯ぐきを綺麗にする審美的治療などです。

・初期の虫歯治療
初期の虫歯治療に使われるレーザー治療の最大の特徴は、「歯を削らないこと」です。
レーザーには殺菌効果もあるため、初期の虫歯に対してのみ治癒効果が望めます。
また痛みや音がないため、虫歯予防としてのレーザー治療は小さな子どもに対して非常に有効といえます。
小さな子どもは歯医者を怖がり、なかなか治療が進まないことが多いですが、フッ素塗布やシーラントと併用し、虫歯予防としてレーザー処置を行なうと、子どももあまり怖がらずに済むでしょう。

・歯周病治療
一般的な歯周病治療は主に歯石除去とプラークコントロールで改善していきますが、改善が見られない場合、フラップ手術と呼ばれる外科処置が考えられます。
メスで歯ぐきを切開し、深部にまで及んだ歯周病菌の除去を行う処置内容ですが、メスで歯ぐきの切開を行なうとどうしても出血を伴います。

一方、レーザー治療では、レーザーを歯肉に照射することで歯周病菌を除去し、処置後の出血や腫れもほとんどないことから患者にかかる負担はかなり少なく、効果も期待できます。
ただし、歯周病で最も大切なことはプラークコントールですから、レーザー処置を行なったからといって必ずしも歯周病が完治したとは言えません。

レーザー治療はあくまで手段であり、日常のプラークコントロールと歯科医院での定期的メンテナンスが何よりも大切であることはいつも頭の隅に置いておかなければいけません。
またレーザーを使った歯周病処置は保険外であることが多いため、費用がかかることがデメリットと言えるでしょう。

・審美歯科
審美歯科にもレーザーが使われます。
特に歯ぐきの黒ずみに対して効果が高く、健康的なピンク色の歯ぐきを取り戻したい患者には有効です。
またアフタ性口内炎など、粘膜に出来た炎症を、レーザーを照射することで治癒が早くなります。
少しピリピリした感じは伴いますが、さほど痛みを感じることはありません。

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■まとめ

このように、レーザー治療はごく初期の虫歯から歯周病まで、痛みを感じず処置が出来るとても優れた治療法です。
ただし、歯科医院によりレーザー治療を扱っていないこともあるため、歯科医院に確認したほうが良いでしょう。
痛みや恐怖でなかなか歯科医院に足が向かない患者にとって、このレーザー治療は患者にとても優しく、治療の選択肢の幅が広がると言えるでしょう。

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