インフルエンザや風邪が流行る季節は、自衛策としてマスクが欠かせませんよね。
でも、「気がついたらマスクの中が臭くなっていた」ということはありませんか？
マスクの中が臭くなる理由大きな原因のひとつ、「口臭」について詳しくみていきます。
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■生理的な口臭と、病気が考えられる口臭
「息エチケット」という造語もあるくらい、今や口臭ケアは常識中の常識。
でも、どんな人にでも口臭はあります。
これは生理的口臭といって、日常生活を送っている以上、自然なこと。
他の人が不快に感じない程度のものです。
では、不快な口臭とはどんなものでしょうか？
例えば、口の中に異常がなく、体も健康な人が、にんにくや生の玉ねぎなどを大量に食べると強烈な臭いがします。
これは当然食品によるものであり、１日～2日経てばやがて消えていくため純粋な「口臭」とは違います。
問題なのは、口の中や全身に病的な原因があって、不快な口臭となって現れるケース。
考えられる原因としては、歯周病、ドライマウスなどがあり、体の中では胃の不調や薬の副作用などが考えられます。
ここでは、口の中の疾患による口臭の理由をあげてみます。
■歯周病は、口臭の大きな原因
歯周病は、一種の感染症です。
落としきれなかった歯垢がやがて歯石となり、歯周病菌が住みやすい環境となります。
歯肉炎から歯周病に進行し、歯周ポケットが深くなると、やがて歯周病菌は歯を支える歯槽骨を攻撃し始めます。
このとき、白血球が歯周病菌の侵入を食い止めようとし、その残骸が膿となって出てきます。
この膿の臭いは強烈なのですが、歯周病が進行して顎の骨を溶かし始めると、歯がぐらぐらしはじめ、膿や出血が続いて、さらに口臭が強烈になっていきます。
この歯周病による口臭がマスクの中で篭ってしまうと、かなり強烈な臭いがします。
極端な話ですが、生理的な口臭では1日中マスクをつけていても、さほど匂いは気になりません。
少し蒸れたような匂いがする程度です。
しかし歯周病、とくに膿が出るほどの重度になると、マスクを1日2回取り替えてもすぐ臭くなるくらいのレベルだと思ってください。
こうなると、息エチケットグッズを使っても意味がありません。
徹底した歯周病治療で症状を改善するしかないのです。
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■ドライマウスによる口臭
唾液が少ないと、口臭の原因になります。
また、舌に白い苔のようなものが付着する「舌苔（ぜったい）」もなりやすく、この舌苔に付いた細菌が、臭いの原因です。
唾液は殺菌作用があるため、虫歯菌や歯周病菌を洗い流してくれる効果がありますが、唾液が少ないと、菌が増殖してしまうため、歯周病などの引き金になってしまいます。
ドライマウスは病気ではありませんが、加齢やストレス、薬の副作用、そして口呼吸などが要因になります。
特に口呼吸は口の中を著しく乾燥させてしまうだけでなく、風邪やインフルエンザにかかりやすくなるなど、体にも良くありません。
そこで、口呼吸をしている人は、鼻呼吸を意識しましょう。
これだけでも、口の中の乾燥をある程度防ぐことができます。
また、ドライマウスを改善するためには、食べ物をよく噛んで食べることです。
噛むことで唾液の分泌を促され、口内をうるおすことができます。
食後にキシリトールガムを噛むこともお薦めです。
噛むことで唾液分泌を促すだけでなく、キシリトールが食後の歯の再石灰化を促し、虫歯予防も期待できます。
さらに、唾液腺マッサージを行うことも効果的です。
■唾液の臭いによる口臭
唾液は体の健康を守る役目がありますが、実は、唾液の中は細菌がたくさん存在します。
この細菌は、酸素を嫌うため「嫌気性細菌」と呼ばれています。
もし、唾液の中にたっぷりと酸素が含まれていれば、細菌が増殖しないため、口臭は臭くなりません。
しかし、口の中が乾き唾液量が減ると、細菌が増殖してしまいます。
非常に増えてしまうため、口の中を乾燥させないことが大切です。
また、唇や指を舐めたあとは、その部分についた唾液の水分が蒸発してニオイの元が気化し臭くなります。
ですから、お口のまわりや指は、いつも清潔にしておきましょう。
■まとめ
マスクの中が臭いのは、主に口の中のトラブルが原因です。
自分ではなかなか分かりづらい口臭ですが、他の人も指摘しにくく、自分で気をつけなければいけません。
特に歯周病による口臭は、相手に嫌悪感を与えかねないため、定期的に歯科医院へ行き、少しでも症状を改善させるべきです。
風邪や花粉症などを予防するため、マスクが欠かせません。
口臭が改善されることで、マスクの臭いも気にならなくなるはずですから、口内環境をクリーンに保つようにしましょう。
