親知らずは抜かないとダメ?放置するとどうなる?

「親知らず=抜かなくちゃ!」というイメージが一般的です。
でも、本当に抜かなくてはならないのでしょうか?
もし、そのまま放置するとどうなるのでしょう?
今回は親知らずの「抜く・抜かない」問題に迫ってみました!

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■なぜ、ムダな歯が生えてくるの?

本来、私たち人間の歯歯、全部で32本です。
そのうち4本は、第三大臼歯「親知らず」。
原始人の頃は、4本とも正常に生えていたのですが、硬いものを食べなくなり、顎が小さくなってしまった現代人の場合、親不知が生えてくるスペースがない人がほとんどです。
そのためか、いつのまにか「親不知=不要なもの、抜くもの」というのが一般的になってきました。

「不要なもの」となったためか、親知らずが4本とも生えてくる現代人は3割程度で、4人に1人は親不知が全く生えてこないそうです。

実は、親知らずの本数が先天的に少ない人、生えてこない人は昔からいたようで、4本とも生え揃っていた人は、縄文人で8割、鎌倉時代で4割、現代人は3割と、徐々に減少傾向にあります。
これを、進化と呼ぶべきか、退化と呼ぶべきか、微妙なところですね。

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■親知らずは抜くべき?

顎が小さくなってスペースが足りなくなったためか、親知らずが斜めに傾いて生えてきたり、埋もれたままだったり(埋没)することがよくあります。
その結果、親知らずによって以下のようなさまざまなトラブルが引き起こされます。

・「智歯周囲炎」
親知らずは口の中の一番奥の、歯ブラシが届きにくい部分に生えてくるため、細菌が繁殖し、周囲の歯肉に炎症を引き起こす場合があります。
これを、「智歯周囲炎」と呼びます。
セルフケアで改善する可能性が低いため慢性炎症となるケースが多く、激しい腫れや痛みをともなうおともあります。

・虫歯
歯ブラシがとどかないということは、虫歯になりやすいということ。
虫歯になるのが親知らずだけならいいのですが、その手前の奥歯「第2大臼歯」も同時に虫歯になってしまうことが珍しくありません。
「第2大臼歯」は歯を食いしばったり、硬いものをかみ砕いたりする上で重要な歯ですから、虫歯にならないうちに親知らずを抜歯すべきという考え方もあります。

・歯列不正
親知らずが埋没したまま成長し、「第2大臼歯」を圧迫すると、歯並び全体が悪くなってしまいます。
子供の頃にせっかく歯列矯正をしても、大人になって生えてきた親知らずのせいで、再び歯列が崩壊してしまうこともあるので、注意が必要です。

以上のような場合、抜歯せざるをえなくなってしまうわけですが、顎に十分なスペースがあり、親知らずが正常にまっすぐ生えている場合、「抜いたほうが良い」とは言い切れません。

親知らずの抜歯は、抜歯というより、埋没した歯を摘出手術する形になるため、通常の抜歯に比べ難易度が高く、医師にも高度な技術が求められます。
また、ドリルで骨を削ったり、場合によっては全身麻酔を行ったりと、患者の術中・術後の負担も大きくなります。
そのため、正常に生えているのならば、あえてリスクを犯して抜歯を選択する必要はない、という選択をする場合もあるのです。

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■まとめ

まっすぐ正常に生えてこず、トラブルが予想される場合には、トラブルが他の歯に悪影響を及ぼしたり、痛みや腫れが激しくなる前に、抜歯をしたほうが身体への負担は少なくすみます。
また、抜歯をしない選択をした場合は、虫歯や歯周病になりやすいということをしっかり認識し、丁寧な歯磨きを生涯にわたって徹底する必要があります。
こうした条件を理解した上で医師とよく相談し、抜くか・抜かないか、早めに決断するようにしましょう。

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