骨粗鬆症の人が、歯の治療をするときの注意点とは?

超高齢社会に突入して、骨粗鬆症の患者さんも増えています。
なんと、日本の総人口の約1割が、骨粗鬆症なのだとか。
そこで知っておきたいのが、骨粗鬆症の治療薬を飲んでいる場合は、きちんと歯医者さんに伝えるということ。
今回は、骨粗鬆症と歯科治療についてご紹介します。
<関連広告>[薬用マスティック&アロマ」が口臭・歯周病対策になる訳は?

■骨粗鬆症の治療薬を飲んでいる人は、必ず歯医者さんに伝えましょう!

高齢女性に多い骨粗鬆症、骨密度低下の原因は、骨吸収の増加です。
そのため、骨粗鬆症になると、骨吸収を抑える有効な薬として、ビスフォスフォネート剤(以下BP剤)が使用されるのが一般的です。

しかし、最近、BP製剤使用経験のある方が抜歯などの治療を受けると、顎骨壊死が発生する場合があることが分かってきました。

海外での報告によれば、骨粗しょう症でBP製剤の内服をしている患者さんが抜歯をした場合、1000人中1~3人に顎骨壊死が生じたと報告されています。

具体的には、抜歯等、歯科での外科処置後の骨の治りが悪くなり、その後、骨が壊死してしまう合併症が起こる可能性が高いということです。

顎骨が壊死すると、歯肉の腫れや痛みのほか、歯がグラグラして、顎骨が露出するといったリスクが高まります。

そこで、BP製剤を使用している患者さんは、歯科受診時に、必ず歯医者さんにBP製剤を服用しているということを伝えましょう。

<関連広告>電気不要!強力ジェット水圧で歯の汚れを吹き飛ばす!!歯間ジェットクリーナー

■どんな治療で、合併症が起こりやすいの?

BP製剤を使用しているからといって、すべての人に合併症が起こるわけではありません。

BP製剤をどのくらいの期間使用しているか、どのような目的で使用しているかなどによっても、発症のリスクは異なります。

ただ、注意が必要な医科のような歯科治療を行う場合です。

・歯石除去、虫歯治療、義歯作成など
顎骨や歯肉への侵襲を極力避けるよう注意して、歯科治療を行う必要があります。
治療後も、義歯などによって粘膜に傷ができた場合、顎骨壊死が発症する場合もありますので、定期的に口腔内診査を行う必要があります。

・抜歯・インプラントなど
可能であれば、手術前少なくとも3カ月間はBP製剤の内服を中止し、手術後も骨の治癒傾向を認めるまではBP製剤は休薬します。

BP製剤の休薬・再開などについては、担当医師と充分相談の上、顎骨壊死の発生予防に努める必要があります。
また、定期的な経過観察とオーラルケアの徹底が重要です。

<関連広告>職人富山の渾身の一作「ころころ歯ぶらし」

■BP製剤を飲んでいると、歯科治療はできないの?

誤解のないようにしたいのは、骨粗鬆症だからといって、歯科治療ができない、というわけではないということです。
たとえば、根管治療、いわゆる根の治療は、外科手術ではないので、合併症を発症するリスクは非常に低いといえます。
むしろ、合併症を予防するためにも、抜歯しなくてもよい状態を保つため、きちんと根管治療を行うことが大切なのです。

どうしても抜歯などの治療が必要になった場合は、担当の歯科医師と医科の主治医とでコミュニケーションをはかり、全身状態、投薬期間、年齢、口腔衛生状態などを考慮し、リスクとメリットを天秤にかけ、総合的な判断をする必要があります。

「虫歯治療くらいなら、大丈夫だろう」と自己判断せず、歯科治療を受けるときは、きちんと歯医者さんや主治医のお医者さんに相談するようにしましょう。
<関連広告>[薬用マスティック&アロマ」が口臭・歯周病対策になる訳は?

トップへ戻る