生まれつき歯の本数が少ない「先天性欠如」、放っておいても大丈夫?

親知らずを除いた成人の永久歯の歯の本数は、28本です。
しかし、何らかの原因で歯の本数が生まれつき足りないことがあります。
これを「先天性欠如」と言います。
では、先天性欠如はそのままにしておいても大丈夫なのでしょうか?

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■1.先天性欠如の原因は?

乳歯が抜けた後は永久歯が生え、全て生えそろうと28本の永久歯が口腔内に並ぶことになります。
しかし、乳歯が抜けても永久歯が生えてこない、あるいは乳歯が全く抜けない症状を「先天性欠如」と呼び、生まれつき歯の本数が少ない形成異常のことを言います。

乳歯の下には永久歯のたまごである「歯胚」と呼ばれるものが存在します。
この歯胚があることで、永久歯の存在が確認できることになります。
それに対し先天性欠如は、この歯胚が何らかの原因で生まれつき欠損しており、永久歯が生えてきません。
一般的に乳歯が抜け始めるのが6歳ごろで、同じ頃に6歳臼歯と呼ばれる最初の永久歯が生えてきます。
その後年齢とともに乳歯が全て永久歯に生え変わり、13歳臼歯と呼ばれる7番目の歯が生えて、合計28本となります。

先天性欠如の原因として、遺伝的な要素や妊娠中の母親の過ごし方などが言われていますが、実のところはっきりとした根拠はないことが実状のようです。

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■2.先天性欠如と診断された場合の治療法

では、先天性欠如と診断された場合はどのようにすればよいのでしょうか。

・乳歯を大切にし、メンテナンスを受けて長持ちさせる
乳歯は永久歯が生えてくることで自然と抜け落ちます。
成長ととともに永久歯が乳歯を押し上げ、乳歯の根っこが溶けて吸収され、グラグラになって抜けるのです。
先天性欠如は永久歯の元になる歯胚がないため、乳歯が自然と抜けることはほとんどありません。
そのため、乳歯をできる限り長持ちさせる必要があります。
特に奥歯などの臼歯部の場合、噛むための機能が絶対に必要なため、虫歯などにならないよう注意が必要です。
というのも、乳歯は永久歯に比べてエナメル質が薄いため、虫歯になりやすいためです。
できる限り乳歯を長持ちさせるためには、歯科医院で定期的にメンテナンスを受け、フッ素塗布などを行いながら乳歯を大切にしなければいけません。
しかし、乳歯を一生持たせることはほぼ不可能です。
ほとんどの場合、20代から30代の間に抜けてしまいます。

・歯列矯正を行う
では、大切にしていた乳歯が抜けてしまった場合はどうすればよいのでしょうか。
その選択肢のひとつに、歯列矯正があります。抜け落ちた乳歯の隙間を埋めるために、ブラケットとワイヤーによる矯正治療を行うことで、隙間を埋めて噛み合わせを整えていく方法が良いと考えられます。
ただし歯列矯正は自費治療となるため、費用が高くなることを心得ておく必要があるでしょう。

なお、抜けた乳歯をそのままにしておくと、両隣の歯が傾き、歯並びや噛み合わせが狂う可能性が高くなります。
乳歯が抜けたときは早急に、隙間を埋める治療を開始するようにしましょう。

・抜けた部分を補綴物により補う
抜けた部分を、ブリッジやインプラントなどの補綴物で補う方法もあります。
特にブリッジの場合、保険適用が可能なため、費用を抑えて欠損部分を補いたいと考える方には有効な方法です。
また矯正治療で隙間を埋めることが難しいケースにも、補綴物を入れる治療は良い選択でしょう。
同じ欠損部分を補う治療として部分入れ歯もありますが、若い方にとってはかなり抵抗があると思われるため、ブリッジかインプラントによる治療が適しているでしょう。

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■3.先天性欠如は歯科医院と相談しながら、最も良い方法を選択する

先天性欠如は、子どもの1割ほどに見られる症状とも言われています。
先天性欠如と診断された場合、そのまま放っておくことで、乳歯が虫歯になるリスクが高まります。
また抜けてからそのままにしておくと、噛み合わせに変化が生じてしまいます。
先天性欠如とわかったら、どのように治療計画を立てれば良いのか、歯科医師としっかり相談する必要があります。
そのまま抜けるまで様子を見る場合はしっかりと乳歯を守り、抜けてからの治療方法をどのようにするのか、先を考えておきましょう。

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