歯周病の新しい治療法3DSって何?

虫歯や歯周病は細菌による感染症です。
特に歯周病は歯や歯ぐきだけでなく、全身の健康にも深く関わることがわかっています。
歯周病治療は歯科医院で定期的な歯石除去を受けるほか、自宅でのプラークコントロールが必須です。
それに加え、最近では「3DS」と呼ばれる歯周病予防のための新しい治療が注目されています。

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■歯周病菌を減らすことが、歯周病および歯周病による全身疾患の予防

歯周病は、歯周病菌により歯ぐきに炎症が起きることで歯ぐきの腫れ、出血をはじめとした症状が引き起こされます。
さらに症状が進むと、顎の骨の吸収が始まり、だんだん歯が揺れ動き始めて最終的には歯が抜け落ちてしまいます。
歯周病菌が与える悪影響は口腔内だけにとどまらず、全身の健康を脅かします。
特に糖尿病、心筋梗塞をはじめとした心疾患、脳梗塞、年配の方の誤嚥性肺炎、妊婦による早産および低体重児出産など、歯周病菌が全身にまわることで様々な影響が出てしまいます。
このような症状を引き起こさないためにも、まず歯周病菌を口腔内から減らすことが、根本的な解決策となるでしょう。
この考えに基づいた新しい治療法が「3DS」と呼ばれるものです。

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■3DSとは

まずこの3DSはどういう意味なのでしょうか。
この3DSは「Dental Drug Delivery System」の意味で「Dental(歯に) Drug(薬剤を)Delivery(届ける)System(治療)」のことです。
つまり「歯に薬剤を直接塗ることで、薬剤の持つ効果により効果的に除菌できる」という理に適った方法です。
つまりPMTCによる物理的なアプローチと、3DSによる化学的なアプローチにより、除菌効果を発揮する治療法なのです。

上下の歯型を取り、マウスピースを作製します。
作製したマウスピースに殺菌効果のある薬剤を流し込み、5分ほど装着して薬剤を閉じ込めます。
マウスピースを装着することで、歯ぐきまでしっかりと覆うことができるため、薬剤が歯だけでなく歯ぐきにも行き届きます。
歯周病は歯ぐきの腫れや出血などの炎症を引き起こすことから、歯ぐきまでしっかりと薬剤が行き渡ることで効果を高めます。
1日1回、寝る前の歯みがきを行ったあとに行うことが、より効果が高いと言われています。

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■3DS治療の流れ

歯科医院により、若干の相違はありますが、まず歯医者で歯周病の検査(顕微鏡検査、CT撮影など)、マウスピース作製の型取りを行います。
その後PMTCをはじめとした口腔内のクリーニングを行います。
口腔内のバイオフィルムを取り除いた後、専用のジェルを用いた3DSを行います。
これを3~4回繰り返し、再評価します。
歯を削ったりすることがないため、痛みを伴わないことも特徴のひとつです。

■3DSで使う薬剤とは

3DS治療を歯科医院で行う場合は、薬用成分が含まれる「コンクールジェルコートF」を使うことが多いようです。
ジェルコートFは、虫歯菌や歯周病菌の殺菌作用に優れています。
また消炎、抗菌作用をも持ち合わせているため、歯ぐきなどの歯周組織にも作用します。
ジェルコートFは通販などでも手に入るため、家庭で使用するとより殺菌効果が高まるでしょう。
自宅で行う3DS治療に使う薬剤として、「ホームジェル」というジェルが適しています。
ホームジェルの特徴は、フッ素による歯質強化です。
フレーバーもグレープやオレンジなど、取り入れやすい種類が揃っており、子どもの虫歯予防対策に最適です。
またこのホームジェルは歯周病菌の繁殖を抑える作用もあり、自宅での3DSを行うのにとても適した薬剤です。

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■痛みを伴わない3DSで、口の中と全身の健康を守る

口腔内の疾患の中でも、特に歯周病は全身の健康に大きく関わります。
歯周病の予防および全身の健康のためには、徹底して口腔内の状態を良い状態に保つ必要があります。お伝えしたように、3DSは痛みを感じず、口の中に存在する歯周病菌や虫歯菌をしっかりと取り除いてくれる除菌効果を発揮できる治療法と言えます。

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