歯の神経を抜かない治療法ってある?

歯の神経を抜かない治療が注目されています。
深い虫歯の場合、進行具合により歯の神経を抜く「抜髄」および根管治療を行う治療が一般的。
しかし歯の神経を抜くと、歯に栄養分が行き届かなくなるため歯が脆くなってしまうデメリットがあります。
では、神経を抜かない治療法とは、どんなものなのでしょうか。

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■歯の神経を抜かない治療の種類

歯の神経を抜かない治療にも、いくつかの種類があります。
それぞれ特徴があるので、ご紹介しましょう。

1.ドックスベストセメント
歯を削って虫歯を除去するセメントに含まれる殺菌成分により、虫歯菌を無菌化する治療法です。
このセメントに含まれる鉄イオンと銅イオンの成分により、高い殺菌力の効果を発揮します。
通常なら神経を取らなくてはいけないほどの大きな虫歯でも、神経を取らずに済むことができます。
また神経まで達していない場合、歯を削る量が少なくて済むことも、この治療法の大きなメリットです。

歯はいちど削ると二度と元に戻せません。
虫歯菌を残したままぴったりとフタをするだけでは、内部で虫歯が広がらないかと心配かもしれません。
しかしドックスベストセメントの持つ殺菌力で虫歯菌を死滅させるため、しっかりフタをすることで虫歯が広がる心配はありません。
またプラズマレーザー治療を併用することにより、より殺菌力を高め、神経を残せる可能性が高くなります。
デメリットは、保険適用が認められておらず、自費治療になることです。

2.ヒールオゾン
ヒールオゾン治療とは、オゾンの持つ高い殺菌力を利用して虫歯菌を殺菌する方法で、歯を極力削らなくて済みます。
ヒールオゾンの殺菌力は塩素の7倍と言われており、初期虫歯に対しては歯を全く削ることがありません。
また予防処置としても高い効果を発揮します。
オゾンで虫歯菌を殺菌し、虫歯部分の再石灰化を促す作用があるため、歯の神経を残すことが可能となります。
またヒールオゾン治療で石灰化した部分にMIペーストというペーストを使用することで、より歯の石灰化が促されます。
詰め物や被せ物を装着する前にヒールオゾン治療を行うことで、歯の中に残っている虫歯菌を殺菌することができるため、二次カリエスのリスクを抑えることができることも大きなメリットです。

3.3Mix
3Mix治療とは、3種類の抗生物質を混合し、歯の中に詰めることで細菌を死滅させ、無菌化する治療です。
メタロニダゾール、ミノサイクロン、シプロキサンの3種類の抗生物質が虫歯菌に効果があります。
また必要以上に歯を削らないため、痛みをそれほど感じず歯の神経を残す可能性が高くなります。

4.カリソルブ
カリソルブとは、虫歯部分に薬剤を塗布し、虫歯部分だけを柔らかく溶かす働きがある薬です。
これにより、虫歯部分だけでなく健康な歯まで削ることを極力抑えることができます。
このため、神経まで抜かなくても良い可能性が高くなる効果が期待できます。

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■歯の神経を残すことは、歯の寿命を延ばすこと

歯の神経を取り除くと、歯の質が脆くなるだけでなく歯の寿命をも縮めてしまいます。
これまでは、深い虫歯や歯のヒビなどにより歯の神経を取りのぞかなければならなかったケースでも、このような方法で歯の神経を取らなくても良い治療が普及してきました。
歯の神経を温存することは、歯の寿命を延ばすことでもあります。
ただ炎症や細菌感染の広がり方により、歯の神経を取り除かなければならないケースも当然出てきます。
担当医とよく相談し、ご自身の状態にいちばん適した方法を選ぶようにして下さい。

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