歯に亀裂!?「歯根破折」って治せるの?

歯を失う原因の第1位は歯周病、第2位は虫歯。
そして、第3位は「歯根破折」です。
歯の根っこが割れたり、歯にヒビが入ったりした状態のことで、誰もがなる可能性のある歯のトラブルです。
小さなヒビが入っただけだと気づかない人も多く、気づいたときには抜歯するしかなくなっていることも。
今回は、その原因や対処法についてご紹介しましょう。

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■知覚過敏だと思ったら、歯根破折の場合も!

歯根破折は、その名の通り歯の根っこにヒビが入ったり、折れたり、割れたりすることで、歯の根っこで起こるため、初期段階では気づきにくいからやっかい。
レントゲンでも異常が見られないケースもあり、お医者さんでも気づかず、知覚過敏と診断されることも少なくありません。

ただし、スジのようなヒビが入る→次第にヒビが成長する→最終的に割れる、という進行の過程で細菌が入り込むと、次のような症状が現れ始めます。
神経のある歯か、神経のない歯かで、症状が異なりますから、以下のような症状がある場合は、歯根破折を疑いましょう。

<神経のある歯の場合>
・歯がしみる(このとき、知覚過敏と勘違いするケースも)
・歯がズキズキする

<神経のない歯の場合>
・歯茎が赤く腫れる
・歯がグラグラする

■誰にでも起こり得る、歯根破折の原因

歯根骨折の原因はさまざま。
以下のような場合に発生しやすくなります。

・歯の神経を取った歯
虫歯などで神経を取った歯は、栄養や水分が届かなくなり、乾燥して強度が低下し、ヒビが入りやすく、割れやすくなります。
・金属の土台を入れている歯
神経を取った後、薄くなった歯を補強するために金属の土台を入れた場合、噛む度に歯に負担がかかり、割れやすくなります。
・治療を繰り返している歯
治療を繰り返すたびに、歯は小さく薄くなり、強度が低下します。
・ブリッジの土台となっている歯、入れ歯のワイヤーがかかる歯
ブリッジする本数が多くなればなるほど、負担が大きくなります。
また、入れ歯のワイヤーがかかる歯は、本来の数倍の力がかかると言われています。
・インプラント
インプラントの隣の歯は、強い力が入りやすくなります。
・歯ぎしり・食いしばりのクセがある
歯ぎしりや食いしばりのクセがある人、ストレスやスポーツで歯を食いしばることが多い人は、割れやすくなります。
・硬いものを食べる
硬いものばかり好んで食べていると、過剰な負担がかかり、折れやすくなります。

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■抜くしかない!?救済法は!?

軽度の場合、部分的に抜歯し、残った根っこに土台をたてて、被せ物をしたり、ブリッジを入れることもあります。
しかし、破折が大きい場合や、細菌感染によって歯周病を併発し、まわりの骨が溶けてしまった場合は、抜歯するしかありません。

どうしても抜歯をまぬがれたい場合は、「外部接着再植法」といって、破折した歯をいったん抜歯し、接着剤でつないでもとの位置に戻す方法があります。
一種の再生治療で、経過が良ければこれで以前のように普通にモノを噛むことができるようになります。

また、「エクストルージョン」といって、歯を矯正して歯を引っ張り出し、ヒビのラインを歯茎の上まで出して、被せ物をする方法もあります。
これにより、感染を防ぐことができます。

ただ、どちらの場合も、たとえうまくいっても、また破折するリスクがあることを覚悟しなければなりませんし、以前と同じように噛めるようにならない可能性もあります。

そのため、「延命治療に過ぎない」と考え、抜歯を選択するケースが多いのが現状です。

■まとめ

歯根破折を予防するには、「歯は丈夫なもの」と過信せず、よけいな負担をかけないようにすることが大切です。
また、歯がしみる、グラグラするという症状が出たら早めに医師に相談しましょう。
どうしても歯を残したい場合は、リスクをよく理解した上で、医師に相談しましょう。

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