歯茎が腫れて口臭が強い!それは「歯根嚢胞」かもしれません

歯根嚢胞とは、歯の根の先に膿の溜まる袋ができる疾患です。
この袋のことを嚢胞といいます。
歯根嚢胞は、過去に治療をした歯によくみられます。
とくに治療で神経を抜いた歯には、歯根嚢胞が発生することはめずらしくありません。

歯根嚢胞は自覚症状のあまりない病気です。
しかしひどくなると、歯茎から膿が流れ出して口臭がひどくなります。
口腔ケアに敏感な人は、ここで自分の病気に気づくでしょう。
この段階で適切な治療を受けないと、顎の骨が溶けたり、蓄膿症になったりすることもあります。

歯根嚢胞の一般的な治療法は、嚢胞のなかの膿を出し歯根のなかを消毒するものです。
ひどくなると抜歯しか手段がなくなるので、早めの治療が必要になります。

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■歯根嚢胞とはどんな病気?

歯の根の先に膿のたまる疾患のことを歯根嚢胞といいます。
歯根のなかには神経の通り道があります。
そこに細菌が入り込んで生じた膿が、歯の根の先から押し出されて歯茎のなかに溜まります。

神経が死滅した歯でこれはよくみられる疾患です。
以前に歯髄を抜く治療を受けた歯では、歯根嚢胞が高確率で発生します。
ひどい虫歯になった歯やぶつけて変色している歯でも、神経がダメージを受けることでこの病気がおきることがあります。

■歯根嚢胞のおもな症状

歯根嚢胞は自覚のないまま進行します。
症状がでてきたときには、嚢胞がかなりの大きさになっていることはめずらしくありません。
できれば定期的に、歯科でレントゲン撮影をしてもらうといいでしょう。
この病気に罹っていると、レントゲンを撮ると歯の先に黒い袋状の嚢胞が確認できます。

よくある症状は、歯茎から出る膿です。
歯茎の一部が膨らんでおできのように膿がたまり、やがてそれが破れて膿が口中に流れ出ます。
人によっては歯茎がふくらまず、歯茎と歯のすき間から膿がじわじわと流れることもあります。
ここまで歯根嚢胞が進行した人は、膿のせいで口臭が強くなります。

人によってはものを噛んだときに強く痛んだり、歯が浮き上がるような感覚を覚えることもあります。

嚢胞がさらに大きくなると、雑菌の影響で周囲の顎の骨が溶けることもあるので注意が必要です。
上顎に歯根嚢胞ができた場合は、細菌が鼻骨に進入して蓄膿症を併発することもあります。

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■歯根嚢胞の治療法とは?

歯根嚢胞を治療する一般的な方法は、歯の根のなかを滅菌することです。
専用のやすりのような器具を使い、細菌に汚染された歯根の内側をまずきれいに削り取ります。
その後消毒し、薬を詰めて歯を密閉します。

この方法を行っても嚢胞が再発する場合は、歯茎の切開を行って嚢胞を外科的に取り出す手術が行われます。
状態によっては、顎の骨を削ったり、歯根の先端を切り取ったりする処置が施されることもあります。

これらの術式は複雑なので、歯根の形や顎の骨の厚さを考慮しながら行うことが必要です。
できればCTなどの設備のそろった総合病院や、大学病院の口腔外科で治療を受けるといいでしょう。

炎症が広範囲でみられるときは、抜歯による歯根嚢胞の根治を勧められることもあります。
この場合は、歯を抜き去ったあとで歯茎に抗生物質を入れ、細菌の歯茎内での繁殖を防ぎます。
しかし抜歯はあくまでも最後の治療手段です。
できるだけ歯を残せるように、歯根嚢胞を早めに見つけて治療を開始することが大切です。

■まとめ

歯根嚢胞は初期にはほとんど自覚症状がありません。
しかしこれが進行すると、歯を失う、顎の骨が溶ける、蓄膿症になるなどの悪影響がでることもあるおそろしい疾患です。

歯根嚢胞を早めに発見するために、歯科を定期的に受診してレントゲン撮影をするようにしましょう。
虫歯を防いで歯の神経を守るために、丁寧なブラッシングを自宅で続けることも大切です。

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