歯科衛生士さんに聞く!同じお箸を使うと、虫歯や歯周病が感染するってホント?

虫歯や歯周病の予防の基本は正しい歯磨きです。
では歯磨きをきちんと行えば、虫歯や歯周病は完璧に予防できるのでしょうか?
実は、何気ない日常生活の中にも、虫歯や歯周病になるリスクが潜んでいます!
そこで、日常生活での注意点をご紹介しましょう。

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■虫歯の原因は、ミュータンス菌によるもの

虫歯は、「ミュータンス菌」と呼ばれる細菌感染が主な原因です。
ミュータンス菌は、プラーク(歯垢)と、歯を溶かしてしまう酸を作り出します。
このミュータンス菌は、生まれたての赤ちゃんの口の中には存在しません。
しかし親が自分と同じお箸やスプーンを使って子供に食べさせることで、唾液の中に含まれる細菌により感染してしまうのです。

特に昔は、おじいちゃんおばあちゃんが、一度口の中に入れた食べ物を噛んで小さくしたものを、孫にあげることが多くありました。
これはまさに虫歯菌をあげているような行為なのです。

最近では、育児書などでこういった行為が子供を虫歯にさせてしまうと書かれており、歯科医院や両親学級などでも指導するようになりました。
いくら家族であっても、個人個人のお箸を使うことが望ましいので、離乳食や幼児食は大人の食べかけをあげるのではなく、最初にお皿に取り分けてあげましょう。

これは子供への取り分けに限ったことではありません。
大人同士でも同じことが言えます。
お箸に限らず、スプーンやコップなど、虫歯菌を保有している人と同じものを使い、唾液を介することで虫歯になるリスクが高くなります。
大皿料理など食事を数人で取り分けるときは自分の口の中に入れたお箸やスプーンなどを使わず、必ず取り分け専用のものを使うようにしましょう。

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■歯周病も細菌感染によるもの

歯周病も、プラークの中に存在する有害物質により、顎の骨や歯周組織が破壊される感染症です。
そのため、歯周病になっている人と同じお箸を使うことで、虫歯と同じように歯周病に感染するリスクは高くなります。

中には、恋人ができた途端、歯周病になってしまったという例もあります。
パートナーが歯周病であることを知らず、歯周病の症状が出て初めて相手が歯周病であることがわかった、という典型的なケースと言えます。

また歯周病は、中高年だけの病気ではありません。
「若年性歯周病」と呼ばれる若い人がかかる歯周病は、大人から子供へ感染して発症する歯周病という研究報告がされています。
これは、まだ永久歯が生え揃わない時期に大人から子供へ歯周病菌が感染したことが原因と言われています。

このように、歯周病も虫歯と同じように、唾液を介して感染してしまうため、同じお箸を使わないほうが賢明です。

■まとめ

虫歯や歯周病になる原因のひとつに、他人からの細菌感染があるということがおわかりいただけたと思います。
日常の口腔内ケアはもちろん、その他の予防策として、同じお箸やスプーンを使わないことです。

そして虫歯も歯周病も、生活習慣が大きく関わっています。
いくら同じお箸を使わないからといって、それで完全に細菌感染を防ぐとは決して言えません。
日常の歯磨きと、歯科医院による定期健診やメインテナンスをきちんと行い、自分では取り除けない汚れやプラークを落として常に口の中を清潔に保つことが何よりも大切です。

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